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寄り添って歩く。
カオサンには多くの日本人旅行者が訪れる。旅の目的はひとそれぞれだ。
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カオサンには多くの日本人旅行者が訪れる。旅の目的はひとそれぞれだ。
旅先の情報交換、アジア周遊の拠点、旅人同士の出会い、娯楽、観光。
ここ日本人が多く集まるゲストハウスには、「ここが我が家。」と言わんばかりに長期滞在をしているおじさんや、30代で仕事をやめてきたひと、2、3年働いて旅に出る20代の若者、旅デビューした学生など多くの人が集まる。
そんななかにカップルで旅をする人たちを見かけると、素直にうらやましいと思う。
「 愛するとはお互いに見つめ合うことではない。ふたりで同じ方向を向くことだ。」星の王子様
旅という非現実のなかで、少しの間日本での現実の目的をお互いに脇に置く。
そうして、お互いにひとつの目標に向かって歩くことができる。その時間もまた共有することができる。ただその時間が素直に素敵だと思える。
目に見えない愛がひとつの結果になるのは、"結婚"だと思います。
お互いがお互いを受け入れ、これから先の人生で一緒にいることを決めた時、ふたりは同じ方向の前を見つめているのだろう。
「愛はきっとふたりの目的設定。」
ぼくはまだまだこどもだ。
ふたりの前を見つめているつもりで実は横をむいてしかいなかった。横にはふたつの種類がある。
ひとつの横は、並び歩く相手を想い見つめる方向。
相手の好きなところを見つけられるが、次第に自分のいいように相手を束縛したり、嫉妬したりしたくなる。
もうひとつの横は、並び歩く相手とは正反対の横。自分だけ"ふたりにとっての前"と思い込んでいる横の方向。
相手のことをろくに見ずに、自分の道を進んだらいつのまにか相手を傷つけ、大切な人はもうそばにいないかもしれない。
でも僕はあいてと一緒にお互いを見つめあう時間がすきだ。
それは、心を優しく包む温かな目的をお互いが分かりあえるのに必要なステップだと思うから。
ビジネスのように効率や成果を求める目的なんかでは決してない。
見つめあう時間はその目的にたどり着くための過程。
「3年付き合ってる人がいる。」
相手を所有していることを"3年間"という数字で表して、自分のものと決め込んでいる。
本当は数字の表現なんて中身がないのを考えようともしない。
「3年付き合ってたのに、振られた。」
その3年のうち、相手があなたにこころを託してくれてたのはどのくらいの期間だろう。
あなたが相手のために想いを込めた時間はどれくらいだろう。
例え付き合う時間が短くとも、見つめあえた時間の濃さがあるならば、傷つきながらも付き合えてよかったと口からこぼれるのなら、僕はそれを素敵な恋愛だと思うし、そういう恋愛の方がぼくはいい。
「恋するとはお互いに見つめあうことだ。」
そういえる。
自分の魅力から弱さまで全部相手にさらけだして、見つめ直せるのは友達関係とはまた違うもの。
こころが豊かになる恋愛を重ねていきたい。
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