2012年11月11日日曜日

入り口からイスラエルを嫌いになってしまうよ。

はじめて訪れていただいた方、ありがとうございます。
僕の旅エントリーのおすすめです。ぜひ、読んでみてください。
〜風景〜
また会いたくなるところ。   チェンマイにある日本人の知らないダムに浮いたゲストハウスの記事。
自分だけの景色を探して。   ダージリンで眺めた茶畑の美しさに目を奪われた。

一生一度の沐浴。       インド人と並んでガンガーに浸かる。一生に一度の経験。
瞑想のその先に。       インド、ジョードプルで瞑想に挑戦してみたときの場所が絶景。

ダハブな生活。        海に、街に、人に恋してしまうダハブの日常の魅力。

〜想い〜
欠けたもの、気づけたもの。  いざ世界一周に出て知った自分の弱さや本当に求めていたもの。
時間と僕。          小さい頃、時間は友達だったはずなのに。。。いまは競争相手だ。
チャイのコップは投げられた。 コルカタで道を歩いていたら、、、どう受け止めるかの葛藤。
愛はいつも行動の中にある。  昔の恋愛で見えなかったことがすこしづつ見えてきた時。
インドなんて嫌いだよ。    だれがこんな国をすきになる?。。。。。でも、僕は嫌いになれなかった。
夢を見つけた時。       人は夢を探してるのに、本当に見つけたらどんな気持ちになるかな。ぼくは。。。







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 いよいよイスラエルの国境までやって来た。

エジプト、ダハブから2時間ほどのターバというところでバスは終着し、降りる。

人に尋ねると、イスラエルの国境まで歩いていけるということらしい。

バスで隣の席だったドイツ人と一緒に国境へと足をすすめる。

「いろいろ聞かれるらしいぞ。知ってるか?」とドイツ人のクリストファー。

「うん、知ってる。。。」考えないようにしていた不安に口がくぐもった。


エジプトの出国は、何事もなくはないがすんなりと済んだ。

出国シールにお金がかかる、僕はちょうどエジプトのお金を使いきってしまっていたけど

クリストファーが2エジプシャンポンドを払ってくれた。

本当に僕は、運命っていう偶然に感謝しなくては。



いよいよイスラエルのイミグレーションへ辿り着いた。

最初の関門は不機嫌そうな顔をした男性職員。

顔が「なにしにきた?」って言っている。

旅行目的や滞在期間などを軽く述べて、僕たちは奥にすすむように言われた。

荷物チェックをした後。。。





クリストファーが連れて行かれた。






「お前はここで待て。」

振り向いたところにいたのは、ジーパンにポロシャツにサングラスの青年。

でも彼はライフルをその手に握っていた。

「お前、何歳だよ!」って疑問はこころの中にしばらく封印。

すこしでもふらふら歩くと、ここに座っていろと注意される。




クリストファーが曇った顔で、検査員とともに戻ってきた。

「この男に何か渡されていないか?怪しいことはなかったか?」

検査員が声を荒くして聞く。

「もちろん、なにもないよ。ただ少し一緒に歩いてきただけだ。」

恩があるクリストファーにさらに迷惑をかけてしまった。


僕らは一緒に入国しようとしたことが怪しまれた。

クリストファーの親切は疑われ、僕は気分が悪くなる。









その後の荷物チェックはなんなく済ます。

パスポートを受け取ろうとクリストファーが手を出し、

「シュックラン。」 ありがとうの意味









クリストファーは「シュックラン」と言ってしまった。

それと同時にパスポートを取られる。

これはありがとうの意味でも、"アラビア語"だった。






僕らの前には、一組の家族がいてそこの父親が荷物を洗いざらい調べられていた。

白い手袋をはめたイミグレーションスタッフが

他の人も見えるところでパンツなどの衣服や、せっかく買ったお土産の袋まで開けて取り調べる。

その父親は、顔を赤くして怒っているように見えた。



僕らも30分ほど待たされて、パスポートを何事もなかったかのように返される。

最後の関門までやってきた。ブースに待つのは優しそうな男性。

他の職員と笑う姿はどこにでもいそうなイスラエル人。

なのに僕や旅行者が前に立つと、怖い顔になる。


「どうか仕事の顔であって、本物の顔ではありませんように。」


やはりたくさんの質問をされた。


何を目的に来たんだ、どれくらいいるんだ、どこのホテルに泊まるんだ、

お金はどれくらい持っている、誰か知り合いはいるか、

次はどこの国に行くんだ、何を専攻しているんだ、

どうして長旅をしているんだ、大学は休みなのか、

どこの空港からトルコに行くんだ、、、



そんなことを終わりがないんじゃないかとおもうくらい質問された。

それも、後ろにあらたなお客さんが来たせいか、入国スタンプを彼は唐突に押した。




「出国の空港はたぶん、ベングリオン国際空港だ。イスラエルへようこそ!」




最後の最後に、ちょっとだけ僕に対する彼の笑顔が見れた。

よかった。その顔が、その言葉が聞きたかった。

せっかく期待してきたこの国を嫌な思い出としては語りたくないよ。



イスラエルのこの入国の際の手間は"嫌がらせ"として行われる、と聞いたことがある。
でも厳しく入国審査をしなければいけない理由があることも知っている。

シオニズムによってつくられたこの国は、敵対するアラビア諸国に囲まれ、テロもおこる。


"疑うことにこころを支配されてしまった国" なのかなとおもってしまう。


アメリカと手をつないで、武器で身を固めて、こころを閉ざしてしまっている。

パレスチナに突如としてつくり始めた分離壁。

"嘆きの壁"はもうこれ以上いらないのに。

テロが減った、という事実は本当に平和に結びつくんだろうか。




かつては奴隷にされ、第二次世界大戦中には隔離された、苦く苦しい歴史を持つユダヤ人。

"歴史はくり返す" そんな言葉が、嫌な音をたててあたまに響いた。

ここではいま"歴史をくり返す"ことが行われているんじゃないか。それも悪い歴史を。

世界は武器じゃ平和にならないことを学んできているのに、

そこにいたる過程をまたおなじように繰り返すのか。

セキュリティのもつ銃、軍隊服を着て街中を普通に移動する兵士がもつ銃。

溢れる銃を見て、大好きな友達の住むこの国が怖くなった。





イミグレを抜けて、イスラエル最南端のリゾート街エイラットにタクシーで向かう。

さらにそこからエルサレムの前に、友達が住む商業都市テルアビブにむかう事になっていた。





タクシーで走っている途中、だいぶ先にイミグレを通過したクリストファーが道を歩いていた。

「止まって!!友達を乗せたいんだ!」

再会に焦って、ぶれぶれの写真。

なんだかんだこの場所で出会って、面倒にも一緒に向き合った僕ら。

イミグレの近くにはATMがなくてお金はおろせない。

僕はタクシーに乗れるほどのお金をエジプトで友達に換金してもらっていた。

クリストファーは12キロの道程を歩くつもりだったらしい。

「助かったよ。」

「お互い様だよ。」

恩を返せたことが嬉しくて、ほっと胸をなでおろした。

さて、いよいよイスラエルです。






次はイスラエル人の友達が待つテルアビブに向かいます。
日本で出会った偶然が、もうすぐ実ります。
縁って本当に自分次第でどうにも出来る。

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今日も読んでいただいてありがとうございました。
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