2012年9月14日金曜日

ひとりの親友に贈る。

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—ひとりに対する強く強烈な想いを突き詰めることでたどりつける、心の奥のほうにあるあったかいもので多くのひととつながりたい。— 高橋 歩


未熟な僕ですが今日はそんな文章を書けたらなと思います。

大切な親友に宛てますが、その想いへの理解を通して、

読んでいただいているひとの心にもなにか感じさせられるものを残せるかな。



いつからか。

桜の咲くよりも早く入学式を迎え、松陵の能代高校1年A組で僕らは出会った。

雰囲気もよく、笑いの絶えない時間をわかちあって日々を過ごす。

「ぼくらはどこで仲良くなったんだろう?」

そんな会話をしたこと覚えてる?

1年の夏の球技大会で先輩たち3年A組とバスケで接戦したこと。

あの時の興奮と、周りの観衆の声。

緊迫したゲームの後、休みに教室に戻って雑談に花を咲かせた。

"あの時"を経てから、ぼくらは自然に一緒にいるのが当たり前になったよね。

カラオケ、プリクラ。いつのまにかふたりで遊ぶことも。

ふたりでもきみとだったらどこでも行けた。

無駄に記憶力のいい僕らは過去の記憶もふたりで遡れる。

「6年前の祭りの日にあの服着てたよね。」

どうでもいい記憶だけど共有できる嬉しさ。



僕たちの共通点、それはきっと"気遣いのレベル"



嫌な意味もなく当たり前のようにひとへの配慮が出来るから、お互いの行動に出る気持ちが理解できるし、

お互いを信じられているからこそ、ふたりの間で使う気遣いは疲れない。

僕は仲良くなるとさばさばしすぎてしまう傾向があって、

口調も雑になっちゃいがちだったけどきみはそれでも嫌な顔は全然しない。

きみのそういうこころの広さに、ぼくはいつも感謝してたよ。


高校時代、一番感謝すべきことはきみに会えたこと。

きっとその意味はこれからもっと深くなっていくはず。


別々の大学に入学し、距離もあき、ぼくらはあまり連絡をとらなくなっていたね。

Facebookやtwitter、学生団体に入ることで僕は友達がたくさん出来た。たくさんの機会や出会いに恵まれた。

目的があって集まる出会いは僕に刺激をくれて成長させてくれた。

でも、きみの場合はちょっと違う。

着実に広がる関係性で、きみの存在は昔から変わらなかった。


"一緒にいれたらそれでいい"


刺激しあうことや目的のためとかそんなんじゃない。

ふと、「あ、あいつに会いたいな。」と思える存在。



もし君がぼくをなつかせれば僕らはお互いを必要とするようになる。君はぼくにとって唯一無二なものになる。ぼくもきみにとって世界で唯一無二のものになる。— 星の王子様


旅に出て。


高校の頃には想像もできない状態でいまふたり、海外で旅をした。

やっぱりあいかわらずきみの隣は居心地がよかった。

決して長くはないけど、この歳での特別な時間をたくさんの思い出とともに

お互い胸にしまえることを本当に本当に嬉しく思う。

別れる日程が決まって、きみは"僕の旅"に対して率直に意見をぶつけてきた。

僕の考えもすべては伝えきれていないし、長期的な視点が必要だし、バランスをとっているところもある。

だから、譲れないところも多々あった。


それでも僕自身まだまだ旅を理解なんて全然出来ていないから、

気持ちと行動が矛盾して答えを手探りしていること、

わかっているようで知らないことを認める大切さに改めて気づかせてもらった。

出来ていない"悔しさ"をエネルギーに変える。

そういった過程で自分に落とし込んでいく時に、ここでそれを伝えてくれる友達でよかったと、

目が痛くなった。



—Friendship is a single soul dwelling in two bodies.友情というのは、ふたつの身体に宿るひとつの心である。— アリストテレス



未来へ。


僕にも諸江に言うことがあった。

僕が本当に大切なひとにしか今は言わない、いや、言えない自分のことを打ち明けた。

誰だって抱えてるものがある。

そのコンプレックスを乗り越えられた時、ひとは強くなれる。

でも大丈夫とあたまが考えても、長年の習慣が身体を強ばらせる。

それでも、この先もずっと付き合うことを確信しているきみに打ち明けないでいる自分が嫌だった。

きみに言えたことで僕はまた強くなります。

ひとつづつ積み重ねていくよ。

自信のあるひとは自分をさらけ出せるひと。

自分の弱さをさらけ出しても、その弱さを守るのではなく自分を守る術を持っているひと。

この"守る"というのはとても積極的な意味。

僕もこの旅で、その自信という強さを身につける。

ちょっとしたでも大きな、きみとの約束。

きみはきみの道を進むよね。

話を聞くと危なっかしく聞こえるときもあるけど、きみが本気で信じる道なら僕も信じるし、

道を逸れて見える景色もあると思う。

僕が何をすべきかは、きみが支えを必要とする時にしっかり支えられるように僕の道を進むだけ。

きみは高校時代から僕のことをひとつの目標にしてた、といった。

僕の存在が役立ってたことは嬉しいし、ちょっと恥ずかしい。

「俺も負けずに、大きくなるよ。」

それを聞いてる一方で、今この瞬間にこそ僕らは成長しているのかなとふと思ってたよ。




夜中にふたり、ゲストハウスのテラスでビール片手に歌を口ずさんだこと。

いつになってもああやっていよう。


お互いそんな友達を増やそう。

少しずつでいいから。

お互いが大好きな友達を紹介しあえたらそれってすごい楽しそうじゃん?


じゃあ、僕はまだまだ旅を続けるから。







諸江、ありがとう。

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