2012年10月26日金曜日

批判を自分の中に向けて。

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現在ジョードプルにてゆっくりしてます。


アムリタ・サロヴァルと呼ばれるシーク教にとって神聖な池を前に足を組んで祈る。

「不老不死の霊水」という意味を持ち、この地の地名アムリトサルはここから由来する。

その池の中央にあるのが黄金壮麗な彼らの聖地ゴールデンテンプル。

中にはいると、その寺院を囲むように4方向に入り口がある。

これはいかなる相手にもこの聖地を解放しますというシーク教の寛容さの象徴。

真っ白な建物に囲まれ、独特の音楽がまた神聖な場の雰囲気を醸し出す。

床に敷かれた大理石が僕の足の裏をひんやりと冷やしてくれた。


たまに見かけるターバンを巻いた、恰幅のいいインド人をご存知だろうか。

笑えばどことなく可愛らしく、戦えば屈強な戦士になる。彼らがそのシーク教の信者。

彼らは髪を切らないし人に見せてはいけない、しかし肉は食べるしお酒も飲む。

ヒンドゥー教とイスラム教を批判的に融合してうまれた宗教。

「真理の教えにもどれ。」

開祖シク・ナーナクは解釈に溢れ、ある特定の人間の都合の良いものになってしまっているそのほかの宗教のことを批判した。

"批判を自分に向けられる宗教"だと感じた。

宗教の起こりは完璧な教えのように語られるけど、集う権力のせいで道を逸れることが宗教にはよくある。

しかし、このシク教には絶対的な権力者がいなかった。

偉くなっていくごとに、人は自分を過信する。

宗教も同じように権力を持つと傲慢になる。

ぼくが信頼する人は、批判の矢印を自分に向けられるひと。

日本の政治家の言葉が信用しにくいのはなぜだとおもいますか?

それはただ相手を批判しているだけで自分を見ていないから。

日本の国民が言わなくてもあなたもそうなんじゃないのと感じているから。


シーク教はヒンドゥー教の輪廻天性を肯定し、イスラム教と同様にカースト制度を根本的に否定している。

唯一の神に対して万民は弟子であるという姿勢をとり、宗教、身分、人種、性別あらゆるものはみな神のまえでは平等という信念がある。

"どの宗教も信じる神の根本は皆一緒である"

ぼくはこの考えが自分の宗教に対する考えと一致してシーク教に一気にこころを引き寄せられた。

"人間の幸せ"ってそんなに変わらない。

家族を愛して、自分の人生を愛することが出来ればいいだけだ。

みんなそれを目指すだけでいいはずなのに、人間は武器を取る。

他人の家族を壊してしまう。

シク教徒に神様はいない。

そのかわり"真実"という概念が聖典としてあるのみ。

僕の信じる"真理"とよく似ているのかな。

"人間が人間らしく、よい人間であろうと悩むこと"それが僕の宗教。

むずかしくて説明なんてひとにしないけど、そこでは矛盾も答えとして喜んで受け入れられる。


世界中にあるどこのシーク教の寺院でも誰にでも無料で食事が提供される。

赤いシートに座り、誰もが並んで平等に食事をする。

ヒンドゥー教徒がカーストが違うものと食事を一緒にしないのをシーク教は批判する。

 この写真は僕がタイのバンコクで通ったシーク教の寺院。

無料で朝ご飯が食べられると知って行くと優しく歓迎を受けた。

そのときがぼくとシーク教の出会いの始まりだった。

「ぼく、あなたたちの聖地アムリトサルにいくよ。」

そう告げると配膳係のおじさんが「そうかそうか。」と可愛く笑って僕の皿を大盛りにした。

食べきれない程の量に僕は目を丸くした。



シーク教はお金持ちだった。インドで信者数は2300万人。

インドの総人口が10億と考えると、とても少数派になる。

しかし、彼らはインド人のターバン着用を世界に印象づける存在につながった。


シーク教成立時から裕福で教養があり教育水準の高い層の帰依が多かったことから

社会的に活躍する人材を多く輩出し、ビジネスでも海外に渡航し活躍したインド人に彼らが多かったから。

インド国内でも、スタッフは細いインド人、オーナーはシーク教の方であることが少なくなかった。



彼らには昔から勇敢に戦ってきた魂の強さと、物質的にも裕福で、心のゆたかさがある。

そして、彼らの聖典"グル・グラント・サーヒブ"がある。

どんな文章で彼らに真実を語りかけるのだろう。

英語の翻訳を読んでみようと思う。

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世界では少数ということが注目されることが数多くあった気がする。

悲しい紛争やユダヤ人迫害もそうだ。


しかし、少数派にはすごいちからも秘められていると思う。


ユダヤ人のお金持ちがおおいこと。


シーク教もまたおなじように、そして独自の教えを守る。


ひとつ、忘れがちなことがある。


僕たち日本人もほんとに小さな島に暮らした


少ない民族であること。


でも、僕らの日本は本当にすごい。


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